この調査は2024年に実施したオンラインアンケート調査です。
50歳~69歳までの男女(約50%ずつ)2,155人を対象に実施した老後の生活および、終活に関する意識調査。
この調査結果によると、50~60代が将来の生活や人生において抱えている不安の中心は「生活資金」「健康」「将来設計」にあることが明らかになっています。
特に生活資金については、35.5%が「強い不安がある」と回答し、38.0%が「少し不安を感じる」と答えており、あわせて7割以上が不安を抱えています。同様に、将来設計に関しても70.9%、健康についても71.8%が不安を感じており、多くの人が今後の見通しや心身の状態に強い懸念を持っていることがわかります。
一方で、「就労・仕事」に対して不安を感じる割合は48.6%にとどまり、他の項目に比べて相対的に低い結果となっています。
総じて、50~60代にとっては「お金」「健康」「将来の方向性」が大きな不安要素であり、仕事への不安は比較的小さい傾向にあるといえます。
前半の棒グラフで明らかになったように、50~60代は生活資金や健康、将来設計に強い不安を抱えているにもかかわらず、この結果を見るとその不安を解消する行動としての「終活」にはなかなか踏み出せていないことがわかります。
実際に終活に取り組んでいる人はわずか7.5%にとどまり、「始めようとしている」と答えた人を加えても3割強にしか達しません。最も多いのは「まだどちらとも言えない」という回答で40.8%を占めており、多くの人が関心を持ちながらも行動に移せていない状況です。さらに「あまり取り組もうと思わない」(14.1%)や「終活はしない」(13.2%)と答える人も3割近く存在し、消極的な層が一定数いることも示されています。
つまり、不安は強く感じているのに行動にはつながらない――このギャップこそが、50~60代における終活の最大の特徴であり、問題点であるといえます。
先に見たように、50~60代は将来に対する強い不安を抱えながらも、実際には終活に取り組めていない人が大半を占めています。その背景を示しているのが、この「終活に取り組まない、取り組むことができない理由」に関するグラフです。
最も多い理由は「すべきことがわからない」(27.7%)であり、具体的に何から始めればよいのか不明確であることが行動の最大の障壁となっています。次いで「作業が面倒くさい」(24.1%)、「自分にはまだ早すぎる」(23.0%)が挙げられ、心理的な抵抗感や先延ばし意識も強く影響していることがわかります。また、「始めるきっかけが無い」(20.9%)という回答も2割を超えており、日常生活の中で終活を意識する契機が少ないことも課題です。
一方で、「費用がかかるから」(9.5%)や「一人で進めるのは大変」(9.4%)といった現実的な負担感も見られますが、全体の割合としては低めです。さらに「専門家に頼りにくい」(2.8%)や「家族が反対するから」(0.5%)といった理由はごく少数にとどまっています。
つまり、不安を抱えながら終活に踏み出せない最大の要因は、「やり方がわからない」「面倒」「まだ早い」といった心理的・認知的な壁にあることが明らかです。これまでのストーリーを踏まえると、不安があっても行動に移れないのは、知識不足やきっかけの欠如、そして心理的な先延ばし意識によるものである、という現状が浮かび上がります。
©一般社団法人デジタル創続推進機構